なぜ理学療法士の僕が子育て支援を始めたのか〜運動機能の発達支援〜

こんにちは。ささやんです。

このブログでは、私自身の経験や勉強してきたことから、子どもの発達に関することやカラダの悩みに関することを解決できるように、また子育てのヒントに少しでもなればという想いから情報発信もしています。

本日の記事は、なぜ理学療法士の僕が子育て支援を始めたのか?その理由について少し紹介していきたいと思います。子どもの頃の運動習慣や運動発達が、将来的にどのように影響してしまうのか?そう言った現場に日々関わっていることから問題意識を感じたということについて解説していきます。

 

整形外科とカラダの発達

数年前から、整形外科の世界で子どもの運動機能の低下が問題視されるようになりました。「子どもロコモ」という言葉もでてきたくらい、子どもの運動機能に関して危惧されているのが現代の状況なのです。

ロコモとは運動器症候群とも言われ、高齢者の加齢に伴う筋力低下や骨密度の低下などにより、要介護状態になるリスクの高い状態を表す言葉です。その言葉に「子ども」が付いている・・・なんか違和感もありますが、つまり子どもの運動器症候群ということです。

「雑巾掛けでカラダが支えられなくて歯を折った」
「跳び箱で腕を骨折した」
「しゃがめないから和式トイレが使えない」

そんな子どもが増えているとの声も聞かれます。

また体力テストでの結果は、昭和後期と比較して右肩下がりに下がっていることや、子どもの骨折率は1970年から2010年までの40年間で2.5倍になったとの報告もあります。

当然、子どもの頃の怪我のしやすさや体力低下の影響は、成人になってもそのまま影響が出る可能性があります。幼児運動指針ガイドブックには、「子供の頃の身体活動が大人になってからの健康状態に関連する」との記載もありますし、「小学生の頃からの運動習慣が成人後の骨量に影響する」といった研究報告もあります。

実際に僕も理学療法士として整形外科で老若男女のカラダを痛めている方々と関わらせていただいていますが、「幼少期からの怪我の多かったタイプの人」と「高齢になって初めて病院にかかった人」とはカラダの特徴も大きく異なる印象があるのです。

前者の「昔から怪我が多かった」という人は、やはり脊柱を支えるコアの機能が弱いことが多く、その要因がおそらく幼少期にあるのではないかと考えさせられるのです。なぜそう考えるかというと、骨格自体に特徴があるためです。その特徴とは、下顎の小ささや歯並びの悪さ、ストレートネック、翼状肩甲、肘の過伸展、親指が伸びにくいなど・・幼少期の成長過程で何らかの代償的な体の使い方をしていたことによって起こったような骨格の特徴が見受けられます。(科学的に報告があるわけではなく、あくまでも個人的な印象です)

それに対して後者の「怪我なんてしたことない」というタイプの高齢者には、そのような特徴はあまり見られません。もちろん脊柱を支えるコアの機能が弱い人もいますが、おそらく長年の生活習慣やライフイベントを経て弱くなったのではないかと想像しています。

 

そして、冒頭で述べたような統計的な変化を見る限り、前者のようなリスクを抱えた子どもが近年非常に増えているということではないかということ。それはなぜなのでしょうか?

正解はわかりませんが、僕が考えるのに大きく2つの要素があるのではないかと思うのです。

一つが、身体を動かす機会が減っていること。

そしてもう一つが子育てを取り巻く環境の変化です。

これらについて少し解説していきます。

 

身体を動かす機会の減少

最近の子どもは歩かなくなった。そんな声は僕が子どもの頃から耳にしたことがありましたが、実際にこんなデータがあります。

小学生の歩数についてのデータなのですが、
・1979年 27,000歩/日(文科省資料)
・2011年 11,000歩/日(東京都調査)

と、この30年間で半分以下にまで激減しているということです。

その背景には遊具で遊べる公園が減っていること、ゲームの普及、そして学習塾に通う子どもが激増していることが大きいのではないかと考えています。

確かに学力の向上は大切なことです。幼児教育の賛否はいろいろありますが、僕個人的には幼少期から勉強に取り組むことで勉強習慣も形成されるし自信もつくというメリットはあると思います。

しかしそと引き換えに運動機会が奪われてしまい、子どもの体力低下という問題が新たに起きているのは見過ごせません。近年は冒頭にも述べたように、整形外科に通う子どもが増えているのです。怪我だけでなく、肩こりや腰痛など昔じゃ考えられないような訴えで来る子どもたちもいます。実際に僕もそう言った子どもたちのリハビリを担当しているのです。

時代背景とともに子どもの運動機会が減少しているのは事実。
新たな文化はメリットがあればデメリットもあり、そのデメリットとされるものの代表が「運動機能」であり、運動機能の専門家として、僕はこの問題を見過ごしたくないのです。

そこで、子どもの時期の運動がどれほど大切なのか?
日常生活で出来る工夫はどんなものがあるのか?

直接的に子どもと関わる機会を増やしながら、また保護者の方々にも情報共有しつつ、子どものカラダと将来の健康を守っていくような活動ができればと思うのです。

 

子育てを取り巻く環境変化

先ほどは運動機会の減少についてあげましたが、それも言ってしまえば「環境変化」であります。しかしここでは、そう言った習い事などの環境ではなく、もう少し乳児期などにおける育児アイテムなどを含めた環境の変化に焦点を当てて考えてみたいと思います。

最近は核家族化が進み、「ワンオペ育児」などの言葉も昨今では聞かれるようになりましたが今に始まったものではなく、やはり平成の時代からワンオペ育児が進んだのではないないかと思います。

大家族であれば、買い物に行くときには赤ちゃんを祖父母が見ていてくれるなんてことも可能でしたが、現代の核家族でそれは不可能。そのため育児の便利グッズが増えてきたわけです。

・首が据わる前から縦抱きできる抱っこ紐
・腰が据わる前から座らせられる椅子
・一人で簡単に飲めるストローマグ

などなど、家事に育児に大忙しのママの手助けアイテムが増えています。

僕個人的には、こう言った商品に対して以前は「よくない」と思っていましたが、今は「アリ」だと思っています。なぜなら育児は本当に大変なことだから。ママを助けてくれるグッズの存在はママの心の余裕を作り出し、ママの心の余裕は子どもへの愛情につながります。

なので便利グッズは「うまく使って」いければ良いなと思います。
しかし何にでもメリットがあればデメリットがあります。そのデメリットがあまり知られておらず、日常的に使用し続けてしまう人も少なくないかもしれません。

例えば首が据わる前から縦抱きの抱っこ紐に入っている時間が長いとどうなるでしょうか?重力にしたがって抱っこ紐の中で脱力状態。身体を支えるための筋活動は必要ないので、背骨を支える機能の発達に何かしら影響があるかもしれません。

コップ飲みをする前にストローマグを使うとどうなるでしょうか?
赤ちゃんの飲み方は乳児嚥下⇨成人嚥下に発達していきます。しかしいきなりストローマグを使ってしまうと、乳児嚥下のままストローを吸って飲んでしまうため口腔機能の発達を促しにくくなってしまうのではないでしょうか?

口腔機能の発達は発語などにも影響します。コミュニケーション能力・社会性の発達に深く関わってきます。それが少し遅れてしまう可能性も、デメリットとして考えられるかなという話です。

こういった背景があることで、先ほど述べたような

「昔から怪我が多かった」という人は、やはり脊柱を支えるコアの機能が弱いことが多く、その要因がおそらく幼少期にあるのではないかと考えさせられるのです。なぜそう考えるかというと、骨格自体に特徴があるためです。その特徴とは、下顎の小ささや歯並びの悪さ、ストレートネック、翼状肩甲、肘の過伸展、親指の曲がりなど・・幼少期の成長過程で何らかの代償的な体の使い方をしていたことによって起こった骨格の特徴が見受けられます。

というような発達段階での特徴が起きてくるのではないかと考えます。

僕は別に便利グッズに反対というわけではありません。
ただ、使うならばメリットとデメリットをしっかり確認した上で、上手に選べると良いなと思いますし、またその子の発達にあったアイテムを使うことが、子どもの健全な発達を促してくれます。

そう言った面から、運動機能の専門家である僕の知見が、子育て中の保護者の方の力になれれば・・・
そしてそれにより子どもの運動機能の発達を支援し、将来カラダの不調で悩む人が減ることを心から祈っています。

 

僕がなぜNPOで子育て支援をしているのか?
その理由は、子どもの健全な発達を支援してカラダの不調に悩まされる人を減らしたいからということなのでした。

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