「食事」と「免疫」の話〜感染症を予防しよう!〜

「食」という字は「”人”を”良”くする」と書きます。それほど昔の人も食事というのは人間にとって大切な営みということを体感的に知っていたのでしょう。

本日はそんな「食」と「免疫」についてお伝えしていきます。

要点

これを食べればOK!というものは存在しないけど、免疫力を考えた際に意識的に摂取してみたい栄養素はある。
・ビタミンA:粘膜の機能を正常化

・ビタミンC:白血球を活性化
・ビタミンD:免疫機能調整
・ビタミンE:免疫細胞活性化
・ミネラル類:代謝正常化、免疫細胞強化
・食物繊維:腸内環境改善、免疫機能調整
・ラクトフェリン:腸内環境改善、免疫機能調整

食と免疫

「免疫力を高める」と聞いて思い浮かぶ食材はみなさんありますか?世の中には様々な情報が飛び交っています。
しかし現段階で「この食品は免疫力を高める」というようなものはほとんどありません。人それぞれ身体の状態も違いますし、そんな単純なものではないのです。

だからといって「食事と免疫は関係ない」訳ではありません。免疫能というのは自律神経やホルモンバランスなどの影響を受けますし、それらは食事の影響を直接的に受けます。そもそも人の身体は食べたものから作られるわけですから影響は当然あるでしょう。

そこで今回は「これを食べると免疫力あがるよ」というものはお伝えできませんが、「こんな工夫をすると良いんじゃない?」というものをお伝えできればと思います。

 

ミネラル・ビタミン

現代人の食事はファストフードなどの流通により「低栄養・高脂肪」のものが増えています。またすでに調理された食品からミネラルやビタミンは失われやすいもの。そのため現代人はビタミンやミネラルが厚労省の定める摂取推奨量を下回っているのが現状です。
ビタミンやミネラルというのは補酵素と呼ばれる栄養素であり、人間の生体活動に大きく関わっています。例えばビタミン不足があることで肌が荒れたり、口内炎が出現する。イライラしやすくなる。神経痛や痺れが出る。貧血になるなどです。
そしてビタミン・ミネラル不足は直接的に免疫能にも影響していることが多くの研究報告から分かっています。

例えばビタミンA・ビタミンEは免疫の存在する鼻や喉などの粘膜を強化する働きがあります。
またビタミンC・ビタミンEは抗酸化作用が強く、活性酸素による細胞の破壊を防ぎます。
ビタミンDは風邪やインフルエンザの発症を抑えるという研究報告もあり、免疫力を高めるビタミンとして注目されています。

ミネラル類やビタミンはカラダの代謝(カラダの機能を引き出す)に非常に重要な役割があります。たんぱく質=カラダを作る、糖質=エネルギー源であるとしたら、「ビタミンやミネラル=カラダの機能を正常に引き出す」といった役目があるのです。

みなさんのお身体の状態を私は知らないので「ビタミン・ミネラルを摂取すれば免疫力が上がる!」とは言えません。しかし少なからず、ビタミン・ミネラルというのは免疫能に影響する栄養素であり、現代人に不足しがちな栄養素です。

まぁバランス良く手作りのものを食べられれば、しっかり摂取できます。栄養素を細かく考えるより、一手間加えてバランス良く食事を摂取していくことが大切です。

 

食物繊維

 

さて、ここまで免疫についての説明を何もしていませんでしたが、そもそも免疫力とはなんなのでしょうか?そういったことも少し説明を入れたいと思います。

免疫の中で大きな役割を担っているのが免疫グロブリンです。グロブリンとはタンパク質の一種のことです。
IgAという免疫グロブリンは喉の表面や腸の内側、気管支の内側の粘膜などに存在し、侵入してきた病原菌やウイルスなどの侵入を防ぐ働きをしており、感染症予防効果を有します。
また血液中に多く存在するIgGと言う免疫グロブリンは、体内に侵入した異物の無毒化に働きます。

これらの免疫グロブリンは食品による影響を受けることも研究で報告されています。
例えば水溶性食物繊維を摂取することで血液中のIgA濃度が高くなるといった報告や、リンパ球でのIgG産生を促進することなどが報告されています。

この水溶性食物繊維というのは芋類や野菜類、熟した果物などに多く含まれています。
ラットを使った研究からは、それほど大量に摂取することなく抗体産生増強効果が見られています。

腸は人体にとって最大の免疫器官と言われますが、積極的な食物繊維の摂取により腸管免疫系のIgA産生促進効果であり、アレルギー抑制および生体防御機能の促進に働くことが期待されていると言われています。

なんとなく「免疫=腸内環境」「腸内環境=食物繊維」というイメージをお持ちの方もいたかと思いますが、それにはこう言った背景があるのですね。

ラクトフェリン

ラクトフェリンという言葉を聞いたことはありますか?これは母乳の初乳などに多く含まれるタンパク質の一種であり、最近ではラクトフェリンヨーグルトなども注目されています。
出産した時に「初乳が大事」とよく言われる理由の一つがこのラクトフェリンにあります。
ラクトフェリンは赤ちゃんの免疫能を高めてウイルスや細菌から赤ちゃんを守ってくれる働きがあります。
ラクトフェリンは鉄と結合する性質があるため、ウイルスが成長するために必要とされる鉄イオンを奪う事により、抗菌・抗ウイルス作用を発揮しノロウイルス胃腸炎の発症予防、胃ピロリ菌の抑制、風邪の発症予防、歯周病改善など、感染症から体を守る働きがあると考えられています。さらにこの鉄の吸収調節作用により貧血を改善するともいわれています。

また腸内環境に対しても多くの作用があります。腸の中というのは身体の中にあるように思えますが実際は身体の外であり、常に外界と接触する部位です。腸の表面には粘膜があり、それが身体を守るのに重要な役割を担っています。その役割の一つに粘膜に存在する免疫グロブリンIgA抗体がありますが、ラクトフェリンにはそのIgAの活性化や、腸内の悪玉菌から鉄を奪いとり腸内細菌のバランスを整え、自然免疫で活躍するナチュラルキラー細胞の働きを高めることなどが考えられています。

ラクトフェリンは牛乳などにも含まれていますが、熱に弱いため低温殺菌のものでなければ恩恵は受けにくいでしょう。最近ではラクトフェリンヨーグルトやサプリメントなども販売されているため、そういったものを用いるのが手軽でオススメです。

ちなみに私は昨冬、家庭内でノロウィルスのパンデミックが起こりました。私も息子の下痢ピーオムツをマスクもせずに交換していたので、普通に考えればノロウィルスの胃腸炎を発症していたでしょう。
息子がノロと診断された頃、私もなんだか胃腸がギューっと締め付けられるような感覚を覚えていました。そこで大慌てで森永さんのラクトフェリンヨーグルトを一日3本ほど飲み始めました。すると胃腸炎を発症せずに済んだという経験がありました。

花粉症の症状もラクトフェリンを飲み始めてから明らかに良くなっています。各種症状に対してエビデンスが出ているものはまだまだ少なくこれから研究が進んでいく分野だと思いますが、非常にオススメできる栄養素だと個人的には思っています。

 

まとめ

やや長文になってしまいましたが、かなり簡単にまとめています。
栄養は非常に奥が深く、単純に「〇〇を摂取すれば良い!」とは言えません。

こんな記事を書いておきながらアレですが、普通に栄養素など細かく気にせずにバランス良くしっかり手作りのものを食べることが大切です。特にやっぱり和食が良いですね。

今回の記事で紹介したものは、免疫力を高めるというのはもちろんそうなのですが、現代人に不足しやすい栄養素の紹介と捉えていただいても構いません。ここに紹介していない栄養素だって免疫力を考えたときにはどれも大切ですからね。

 

あえて免疫のことを気にするならば、個人的にはラクトフェリンはオススメです。



 

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