筋トレは薬にも毒にもなる〜正しいリハビリのために気をつけたい筋トレのたった1つのポイント〜

こんにちは。ささやんです。

世の中には筋トレに関する情報がたくさん出回っています。それらは良いことだと思う反面、理学療法士として「このままじゃまずい」と思うことがあります。

なぜならその情報を見たところで、自身にあった運動を正しく行えない人が大多数であるからです。
運動をガムシャラに行うのは健康な人には特に問題ないのですが、身体のどこかを痛めている人などリハビリのために筋トレをする人にとっては致命傷になる可能性もあるんです。

そこで本日の記事では、リハビリのための筋トレをする際に気をつけたいたった1つのポイントについてお伝えします。

 

運動は身体に良いよね?

理学療法士として働いていると、患者さんからよくこのような質問を受けます。

「歩くのは身体にいいわよね?」
「良いと思ってラジオ体操やってるんだよ!」
「この前テレビで見た体操やっているんだけど、どう思う?」

さて、皆さんはどうお考えですか?

これらは世間一般的に考えると「いいと思います!!」という回答が概ね正解でしょう。
僕も運動は基本的には身体に良いことばかりだと思っています。
健康な人はどんどん運動するべきだとも思います。

ここで「健康な人は」という言葉を使ったのには理由があります。
それは疾患のある人や、その疾患の治療中の人などは、一概に「運動は健康に良いからドンドンやりましょう!」とは言えないからです。

例えばですが、歩くと脚に痺れが出てしまう脊柱管狭窄症の方がいたとします。
その人は歩くと腰に負担が過剰にかかってしまい、痺れの症状が出現します。その際に「歩くのは健康に良いと聞いたから歩こうと思うんだけど、どう思う?」と聞かれたら、皆さんどう答えますか?

僕はこのような場合は、「健康に良いと言っても、脳とか心肺機能には良いけれど、腰には負担がかかると思います。目的はなんですか?」と聞きます。

その返事が
「腰を治したいから」であれば、別のリハビリメニューを考えてお伝えします。
「心肺機能に良さそうだから」であれば、自転車などの代替手段を提案します。

運動にしても、食事にしても、サプリなどの栄養補助食品などにしても、「健康に良さそう」という非常に抽象的なイメージで行動に移してしまうと、効果測定もできないですしリスクも伴います。

たくさんの情報があふれているからこそ、自分自身の目的を明確に整理して、そのための手段を選択することが大切です。

 

リハビリの運動は難しいのが正解

では、先ほどの脊柱管狭窄症の人を例に「リハビリメニュー」を正しく行うということについて書いていきます。ここからの話は非常に重要なので、リハビリ中の方などはよく読んで理解してくださいね。

僕は理学療法士なので、患者さんのリハビリメニューを考えてお伝えするプロです。
患者さんの中でもモチベーションの高い人は、自主的にドンドン運動をやってくれるのですが、それが良いことかと言われると非常に難しい・・

なぜなら患者さんが自主的に行う運動は、基本的に動きの癖そのままに運動しているからです。それはつまりどういうことかというと・・・

脊柱管狭窄症のAさんは股関節がとても硬くて、股関節を動かすと必ず腰も一緒に動いてしまいます。つまり股関節の運動をしているつもりでも腰に負担がかかってしまうという身体の特徴(癖)があるのです

そんなAさんが自主的に「股関節を柔らかくする」「股関節を鍛える」といった運動メニューを自分で調べてやっていたとします。すると良かれと思ってやっていた運動によって余計に腰を痛めてしまうということになりかねないのです。

身体を痛める人というのは、その多くの人が「痛めた部位を過剰に使いやすい身体の癖」があります。先ほどのAさんのように、股関節が硬いため腰を過剰に使いやすいというのもありますし、脳内の運動学習されたパターンによって、腰を動かすのは得意だけれど股関節を動かすのは苦手というケースもあります。

そのような方は、股関節を動かすという経験が少ないため、実際に股関節を使った運動をすると
「うまくできているのかよく分からない」
「全然手応えがない」
「もうなんだかよく分からん!!」
という感想を持つことが多いんですね。

それまで使っていなかった脳内の神経回路を新たに作っているので、手応えなんてあるはずがないし、よく分からないのです。

つまり、リハビリとして運動する場合

・運動していて手応えがある場合⇨これまでの運動パターンでやっている⇨患部に負担がかかる
・運動しても手応えがない場合⇨新たな運動パターンを構築する⇨患部に負担がかからない

ということが考えられます(非常に単純化していますが)

 

なので、どこも痛めていない人の行う運動は見よう見まねでガムシャラにやっても良いのですが、身体を痛めている人のリハビリの運動は実はめちゃくちゃ繊細であり難しいのです。

この記事を読んでくださっている方の中には、自身のリハビリのために検索をかけてくれた人もいるかと思います。その方には是非「自分のカラダの動きをしっかり内観して、どこが動いていてどこが動いていないか」を繊細に感じ取りながら、目的に見合った運動になっているかを検証して進めていくことをオススメします!

「なんか上手くできているのかよく分からないなぁ」という時ほど、正解に近いと思います。

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